伝統ある古き良き陶器

陶芸における陶器の彫刻 デザイン性

陶芸・陶器

陶芸とは古来からの伝統文化が織り成す陶器における芸術手法の一端であり、それは地域や風土からも特性が様々異なり、色合いや形、模様などそのデザイン性の幅広さも手伝って古くから今日まで根強く伝統として受け継がれています。

彫刻を施し陶器の立体感を生み出す製法もあり、これを駆使して絶妙な陰影を作る作家も存在します。

そういったデザインとしてこれが多くの人々に親しまれている理由は古典がしっかりと出来ている上で時代と共に時には形を変えて、構築を繰り返し、わかりやすくもあり或いは芸術として常軌を逸している様が人々を楽しませる技として認識されているため、現代文化の中でも需要は色褪せることがありません。

陶器を作る

先駆者が築いてきた手法を用いては崩し、それでもその教えはしっかりと念頭に置き、感謝をしつつ、過激でアバンギャルドな作品を作る人たちもいます。そして今も尚、新しい方法論の伝統工芸品は作られ続けていきます。

また、原点回帰をして子供たちや海外の旅行者などに陶器の作り方を教え、陶芸の楽しさ、芸術を身近に感じる姿勢を肌で知って貰うことを作り手たちは続けています。

何よりもアートやデザインは日常の中にあること、そこから派生して生み出されること、陶芸もまた同じ重要さを持っています。

金継ぎ 日本の陶芸の伝統技法

割れても修繕出来る

陶器などが割れてしまったり欠けた場合には、そのまま処分してしまうことが多いのですが、そうした陶器を生き返らせる日本の陶芸における伝統技法のひとつに金継ぎがあります。これは特に日本だけでなく海外でも注目され始めていますが、けっして最近始まった方法ではなく、実は室町時代からおこなわれてきた修繕技法で、日本人のものを大切にして使い続けるといった気持ちから始まった伝統技法なのです。

ろくろを回す

その方法としては名称から金でつなぐというイメージを持っている人も多いですが、実際には漆を使って接着しています。漆はもともとは古えより接着剤や補強材として使われてきましたが、金継ぎはその漆の特性を生かした技法で、接着した部分の漆を隠すようにするために、継ぎ目に金粉をほどこして飾る修理方法になります。室町時代には茶の湯が盛んでしたので、その茶道の世界で始まったのが最初ともいわれています。

金粉をほどこし飾ったその継ぎ目は「景色」ともよばれて、壊れる前のその陶器とは違った趣を楽しみます。壊れてしまった陶器を修復するだけでなく、修復後の陶器の別の表情も楽しむことができる金継ぎは、日本人の心にふさわしい修繕方法であるといえます。